今勤めている「ブラック企業」を辞めたいのに辞めさせてくれないとお悩みではありませんか?
ブラック企業のあるあるとして、「すんなり辞めさせてくれない」ことがあります。かく言う僕も経験済みで、社長に辞めたいと伝えてから実際に会社を脱出(退職)できたのは6ヶ月後でした・・・。ちなみに僕のケースは「人手が足りないから」が辞めさせてくれない理由でした。
退職までの6ヶ月で僕が得たものは何もなく、退職時に残ったのは「ボロボロになった精神と肉体」と「次の転職先が決まらないままの退職」でした。
ブラック企業を早期に脱出するのに必要なのは「必ず辞める!」という強い覚悟です。そして覚えておいてほしいのは、「辞めさせてもらえないという時点で、円満退社になることはあり得ない」ということです。円満退社にこだわらず、まずはいかに最短でブラック企業を脱出するかを、ここでは体験を踏まえて伝授します。
~こんな人に向けて書いています~
- すでに退職の意思を上司に伝えたが、退職の許可をしてくれないので困っている人
- そもそも退職届を受け取ってもらえない人
- 退職できないまま、結局ずるずるとブラックな職場で働き続けている人
※これから退職を打診しようとしている人はこちらの記事を参照ください
ブラック企業からの脱出は最短で!
ブラック企業に勤めていると、心身ともに疲弊します。僕の場合、長時間の労働による肉体の疲労や精神的ストレスのほかに、疲れているのに寝付けなくなってしまい、退職直前には心身ともにボロボロの状態でした。
もしあなたが自分の会社を脱出する決断ができているとすれば、最短での退職を目指すことを強くおすすめします!疲弊して僕のようになってしまったら、人生大損です。会社は自分の人生に責任は取ってくれません!
ブラック企業の言うなりになるだけムダムダ!
自分の人生、振り回されないぞ!!
ただ、人手不足などの状況で自分がすぐに退職することに後ろめたさを感じているとしたら、そういうところに会社はつけ込んできて、いつまでも働かせようとします。そもそも人員不足をどうするかは会社が考えることであって、あなたの責任ではありません。
自分の身は自分自身で守るしかありません!
ブラック企業からの脱出法3選
ブラック企業からの脱出方法は大きく3つあります。
- 何を言われても「辞めます」と言い続ける
- 退職届を内容証明郵便で送付した後、有休を消化する
- いざとなったら退職代行を積極的に使う!
それでは詳しく解説していきます。
何を言われても「辞めます」と言い続ける
ブラックな会社は退職についてあいまいな態度をとっていると、そこへつけ込んできます・・・。ですから、会社(上司)から何を言われても「辞めます」と言い続けることが重要です。
自分の場合はこれができずに、ずるずると5ヶ月が経過。体調を崩したところで「もうこれ以上は心身ともにもたない」と思い、そこからかなり強気に伝え、退職に至った経緯があります・・・
その際は
- 何月何日で辞めたいかをハッキリと伝える
- 引き継ぎをしっかりと行なう
- 可能な限り繁忙期など人手が足りなくなる時期は避ける
ことを心がけると良いです。そして、口調は普通でも、ハッキリとした態度で伝えましょう。
退職届を内容証明郵便で送付した後、有休を消化する
もしあなたが「会社を辞めます」と言い続けたとしても、まったく聞き入れてもらえない場合もあるでしょう。退職届すら受け取ってもらえないケースもあり得ます。その際は内容証明郵便で退職届を送付して、そのまま有給休暇を2週間取得後(有給が足りない場合は、足りない日数を欠勤扱いにしてもらって)に退職する方法があります。
実は工場時代の元上司がこの方法で退職しました。それを知ったのは自分の退職が決まった後、最終出社日のことです・・・
そもそも法律(民法627条1項)で「退職の2週間前に退職の告知を行えば問題なく退職できる」と規定されていますし、退職届を出すことで退職の意思を示し、その後2週間で辞めることは法的に問題ありません。(年俸制の人や完全月給制の人、雇用契約に期間の定めがある人は除きます)
また会社の就業規則で「退職1ヶ月前に申告が必要」とあっても、退職2週間前に退職の届け出をしていれば違法にはなりません。就業規則はあくまで「会社のルール」ですので法的な拘束力がないからです。
内容証明郵便で退職届を送付する理由としては、退職届を間違いなく会社に提出した証拠になるからです。内容証明郵便は「郵便を出した内容や発送日、相手が受け取った日付等を郵便局が証明するサービス」です。
口頭のみでの退職の申告は後から「そんなこと聞いていないから認められない」と手のひら返しされる可能性がありますから、必ずこの方法で退職届を送るようにします。
さらに退職届には「○年○月○日~○年○月○日の間、有給休暇の消化を申請させていただきますので、ご了承下さい」と書き添えれば、2週間の有休消化が可能です。
最後に注意点として、封筒には「退職届在中」などと書かないようにします。ブラックな会社は、それが「退職届」と分かったら、受け取りを拒否する可能性があるからです。封筒には「親展」とだけ書いて、中身が何なのか分からないようにしましょう。
いざとなったら退職代行を積極的に使う!
それでも「会社とトラブルになるのが不安だ」「会社とのやり取りをこれ以上したくない」という場合は“退職代行サービス”を使うのがオススメです。
ブラック企業による「会社を辞めたいのに辞めさせてくれない」といった退職トラブルが増えています。そんな中で登場した「退職代行サービス」はテレビの報道番組などでも取り上げられるなどして認知度が高まり、利用者が急増しています。
退職代行業者を利用するメリットとして
- 会社や上司と連絡を取らなくていい
- 即日退職ができ、依頼した後は会社に行かなくて済む(退職日までの期間は有給休暇か欠勤扱い)
- 確実に退職できる
があります。相場としては3万円前後の業者が多いですね。
当時の僕は、正直こんなサービスがあるなんて知りませんでした・・・。知っていたら間違いなく使ってました!(断言)
お金はかかりますが、そのメリットは計り知れません!「いざとなればこういうサービスもあるんだ」と知っておくだけでも、気持ちが楽になりますね!
(よしぼうオススメの退職代行業者はこちらで確認できます。
ちなみに、同じ即日退社でも、無断欠勤を続けてそのまま退職する、いわゆる「バックレ」はやめましょう。
バックれた結果、懲戒解雇扱いになって次の就職に響いてしまう可能性があります。ブラック企業と早く縁を切りたいのは分かりますが、この方法はオススメできませんのでご注意を。
ブラック企業を退職する際の事前準備は?
ブラック企業を脱出する前に、可能な限り以下の準備をしておくことをオススメします。
- 可能な限り次の転職先を確保しておく
- ブラック企業とはいえ、業務の引き継ぎはやっておく
- 社内の私物と返却物の整理
それぞれについて詳しく解説していきます。
可能な限り次の転職先を確保しておく
仮にブラック企業を無事脱出したとしても、これで終わりではありません。新しい就職先を見つけなければいけないからです。
会社を辞める前に次の就職先を確保しておけば、安心して辞めることができるため、可能な限り在職中に次の転職先を探しておきましょう。
とはいえ、ブラック企業にお勤めの場合、心身ともにまいっていて転職活動をする余裕がないケースもあります。
僕は在職中に次の就職先を探す余裕が全くなく、退職後に一度派遣社員になりました。派遣をしながらの転職活動でした・・・
ですが、まずは自分自身が会社に潰される前に、ブラック企業からの脱出を最優先することを僕は強くおすすめします。
退職後は一旦派遣社員になる、アルバイトをするなど、いくらでも取り返しはつきます。
ブラック企業とはいえ、業務の引き継ぎはやっておく
自分の他に同じ仕事をやれるメンバーがいたり、マニュアルが十分に完備されていたりするなど、引き継ぎが不要と思われるケースは別ですが、それ以外の場合、引き継ぎは必須と思ってください。
引き継ぎができていないと、退職後に連絡が来るかもしれませんし、最悪の場合、会社から損害賠償請求をされることがあります。
たとえ内容が十分でなくとも、引き継ぎに協力する姿勢を見せることが重要です。
自分の場合、退職を申し出てから実際に退職するまでの間、日々少しずつ“引継書”を作成していました。
自分しかできない作業を中心に、書面にまとめたものです。パソコンで文字を打ち込んだだけのものですが、退職間際に上司に手渡ししました。
退職届を内容証明郵便で送付したあと有休を消化する場合も、退職代行を使う場合も、会社から去る前に引継書を置いてきたり郵送で送ったりなど、引き継ぎ書類を会社に届けるようにしましょう。
社内の私物と返却物の整理
会社に返却するものは一般的に以下のようなものです。
- 健康保険証
- 社員証
- 名刺
- 制服
また、大切なものは会社から引き上げておき、「急に退社しても困らない状態」を作っておくのがよいでしょう。
もし損害賠償を払えと言われても、実際に払う事態になることはほぼない
ブラック企業のあるあるですが、「お前が辞めると仕事に支障が出るから損害賠償請求するぞ」とか、「雇用契約書に書いてあるだろ!損害賠償を払えよ!」などと言われるケースがあります。
結論、あなたに重大な過失等がない限り、損害賠償請求をされることはありません。そもそも法律で禁じられています。
ただし、以下のようなケースは損害賠償請求される可能性があるため注意が必要です。
- 引き継ぎの必要があるにもかかわらず引き継ぎをしなかった
- 期間の定めのある雇用契約(有期雇用)で期間内に一方的に退職してしまった
- トラブルを起こして会社に損害を与え、そのまま退職した
等々・・・
損害賠償請求は、ほとんどが退職を断念させるための脅しや、感情的なもつれからの発言に過ぎませんので、安心してブラック企業から脱出しましょう。
まとめ
本記事では辞めたくても辞めさせてくれないブラック企業から脱出する方法を、自身の体験談を交えながら解説しました。
辞められない会社は世の中に存在しません。自分自身が壊れてしまう前に、ブラックな会社とは早々におさらばして新たな人生のステップに進みましょう!