【体験談】工場派遣の実態|派遣ってどうなの?派遣社員の未来は?

派遣、バイト
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よしぼう
よしぼう

工場の派遣社員を検討している方、1年間工場の派遣社員として働いたよしぼうが、工場派遣の実態について解説します

「工場勤務の派遣に興味があるけど、そもそも派遣ってどうなの?」
「派遣社員として働きたいけど、ずっと派遣社員でいられるの?」

工場派遣の経験がない方にとって、初めての工場の派遣は不安があると思います。本記事では、工場の派遣経験者のよしぼうが、工場派遣の実態やメリット、デメリット、派遣社員の将来について解説します。

~こんな人に向けて書いています~

  • 工場での派遣社員に興味がある方
  • 派遣社員と正社員との違いを知りたい方
  • 派遣社員になった後、将来どうしたいか考えるためのヒントが欲しい方

派遣社員の実態、正社員との違い

僕は工場に正社員として14年間勤めた後、退社して派遣社員になりました。1年間工場で派遣社員として働きましたが、派遣社員には正社員と明確な違いがありました。

以下、僕が経験して分かった、正社員との違いを解説します。

社会保険加入は2ヶ月経過後

正社員の場合、退職後に間をあけずにすぐ再就職すれば、新しい会社が社会保険に関する必要な申請を行ってくれます。

しかし派遣社員の場合、社会保険に加入できるのは2ヵ月経過後になります。(派遣会社により違うらしいですが、僕が登録した会社はそうでした)

そのため、面倒な手続きをしないといけません。

健康保険を「国民健康保険」へ切り替えたり、厚生年金から「国民年金」への切り替えを行う必要があります。

また住民税ですが、僕の登録した派遣会社では、「年末調整後に給料から天引き」でした。そのため、当初は住民税も自分で納めないといけません。

退職後すぐに再就職すれば気にならなかった社会保険ですが、派遣社員になると一気に面倒になります。

派遣社員に面接はない

派遣先の企業に就業するのにあたって、派遣社員には面接がありません。つまり、派遣会社が派遣先の会社にあなたを紹介した時点で、採用されることが決まっているわけです。

逆に、職場見学などでどうしてもその派遣先が自分に合いそうにないと思えば、あなたの方から断ることが可能です。

派遣先が気に入っても正社員になれない

派遣社員は自分が登録した派遣会社から「派遣先」の企業に派遣され、そこで働くことになります。自分の場合、1年間同じ派遣先で働きましたが、入社して4~5ヶ月後に派遣先の上司の人から「正社員にならないか?」とオファーがありました。

そもそも自分は派遣社員をしながら正社員の募集を探して、どこかの会社の正社員になるつもりでした。

よしぼう
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思わぬオファーを受け、その時は光栄に感じたのを覚えています!

自分は派遣先の会社で正社員になるのも悪くないなと思い、派遣会社の担当者に聞いてみました。ところが「それはできません」との回答でした。

理由としては、「派遣先の会社が、派遣会社にお金を払わないといけないから」だそうです。そういう決まりなんだとか・・・。

そしてその金額も3万、5万とかいう金額でなく、何十万もかかるとのことです。(オファーしてくれた派遣先の上司の人も、それを知らずに声をかけてくれたようです)

ただし、その派遣先で3年勤めた後は金額がゼロになるので、相談次第で可能ですと派遣会社の担当に言われました。

派遣先の会社の内情や仕事内容をしっかり把握できるため、その派遣先で正社員になれれば、雇う方と雇われる方のミスマッチが少なくていいのでは!?と思うのですが、制度とあれば仕方ありません。

49歳がデッドライン!

これも派遣会社の担当者に聞いたのですが、おおっぴらに派遣先企業の派遣社員の募集要項に載らないのですが、とくに工場の派遣の場合、「49歳」という年齢がいわゆるデッドラインとなっているところが多いようです。

工場の場合、大半が肉体労働のため、年配の人より若い人が好まれます。派遣の担当者が言うには、「10社中7社」が、実際には49歳までの募集になっているとのこと。

つまり50歳を超えると工場の派遣の仕事は極端に少なくなり、当然選択の余地もなくなります。

ちなみに僕が工場の派遣社員になったのは40歳の時でした。

派遣社員で一生働きたいと考えていた方にはショッキングな内容かもしれませんが、事前にそれを知ることで、今後の生き方を考えるきっかけになればと思います。

派遣先から派遣会社に多くの時給を払っている

僕は時給1,300円のロボット溶接工場で働いていました。実際に僕がもらうのは1,300円ですが、派遣先の企業は派遣会社に1,300円以上の金額を払っています。

もちろん派遣会社の取り分がありますから、派遣先の会社は時給分の1,300円を払えばよいわけではありません。

その正確な金額はわかりませんが、2,000円弱らしいです。(1,800円台後半?あくまで推測です)

つまり会社にもよると思いますが、「残業は正社員が優先で行う」派遣先が多くなるということ。

残業代は通常の時給に割増率が加わります。僕の場合、通常時給は1,300円なので、割増率の25%を加えると、残業帯での時給は1,625円になります。

ただし、派遣先の会社が派遣会社に払う残業代は、仮に派遣会社に時給2,000を支払っているとしたら、割増率を加えたらなんと「時給2,500円」になります。

これは、正社員に残業をしてもらう方が、たいていの場合割安になります。派遣社員に残業をさせると、結構な金額になってしまいます。

そのため、派遣社員で残業をして稼ぎたい人がいたら、そこは要注意です!あらかじめ派遣社員でも残業があるのかを確認しておく必要があります。

よしぼう
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自分の場合、とくに繁忙期には月に30時間ほどですが、残業をさせてもらいました。やはり残業があるのとないのとでは手取り額が大きく変わってきます

期間満了前に、しかも即日で辞める派遣社員が多い

派遣社員は正社員と違って、なんと気軽に、しかも即日で辞める人が多いことか・・・。自分が派遣社員で入った工場では、派遣社員の入れ替わりがものすごく多かったです。

日本人だけでなく、外国人(ブラジル人、フィリピン人、ペルー人等々)の人も多かったですが、人種に限らず多くの人がそんな情けない状況でした。

自分は1年間勤めましたが(その後別の会社で正社員になりました)派遣社員は3ヵ月続けばいい方で、自分以外に半年続いた派遣社員は1人しかいませんでした。

もちろん派遣先の会社によるのでしょうが、派遣社員の定着率はとにかく悪いです。ちなみに僕がいた派遣先の工場では派遣社員が多い時で8人ほどいました。

よしぼう
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派遣に来た当日の昼にバックレるツワモノもいました・・・

正社員を目指すにあたって、どんな工場が向いているかをまずは派遣社員になって見極めたいなど、明確な目標がある方にとっては、辞めるハードルが高くないのはかえって都合がいいのかもしれません。

工場派遣のメリット

工場では正社員や派遣社員、アルバイトなど、いろんな働き方がありますが、派遣社員のメリットにはどんなものがあるのでしょうか?ここでは3つ紹介します。

時給が高い

工場派遣のいいところは時給が高いということです。未経験者でも1,200円~1,500円が相場でしょうか。これがアルバイトですと、ここまで時給は高くなりません。時給がいいのは派遣ならではです。

工場の場合、未経験でもできる単純作業が多いです。単純作業のわりにこれだけ高い時給がもらえる工場派遣は、割がいい仕事といえます。

また工場派遣には交代勤務や夜勤の仕事もあります。体力的にはきついですが、手当てがつく分、さらに時給がアップするため、効率よく稼ぐことが可能です。

正社員と違ってサービス残業がないのもいい点ですね。

自分に合う仕事や働き方をじっくり探せる

せっかく正社員になっても、自分が求める仕事の内容や働き方と違ったため、退職してしまう人が増えています。

そういったミスマッチを防ぐ意味でも、まずは派遣社員になって色んな工場を回ることで、様々な職種や働き方を経験することができます。

自分に合う仕事や働き方が明確になったところで正社員へステップアップできれば、自分の希望と実際とのミスマッチはかなり減らすことができるでしょう。

よしぼう
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僕の派遣時代の同僚で、親の介護を理由に、あえて派遣社員になった人がいました。毎週1回は休まないといけないため、正社員になるのは厳しかったようです。そういう働き方もありますね

責任が少ないので気が楽

派遣社員は正社員と比べて責任が少ない仕事を任されることが多いです。難しい作業や責任の重い仕事は基本的に派遣社員には任されません。

そういった意味ではプレッシャーを感じることなく働くことができます。

例えば僕がいたロボット溶接工場では「アンドン」と呼ばれる呼び出しスイッチがありました。設備でトラブルがあったり、消耗部品の交換のサインが出たり、何かおかしなことがあればすぐにアンドンを押して、リーダーが来るまで待つ仕組みでした。

リーダーも忙しいため、時には15分経っても来られない場合もあるのですが、それでも作業を止めてひたすら待ち続けます。そして対応はすべてリーダーが行ないます。

自分は派遣社員になる前は工場で14年間正社員をしていたため、職種は違えど、ちょっとした故障は自分でも対応できそうな感じなのですが、それでもアンドンでリーダーを呼んで対応してもらうことは徹底して教えられました。

よしぼう
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やることは本当に目の前の指示された作業のみです。やりがいを求める人には物足りなさを感じるでしょうが、プレッシャーなく働きたい人には大きなメリットです

工場の仕事内容ややりがい、きつい点

工場派遣の仕事内容や、仕事のやりがい、仕事でのきつい点は、こちらの記事に記載してありますので、以下をご参照ください。

→【経験者が解説】工場の仕事内容|しんどいって本当?給料は?

工場派遣のデメリット

工場派遣を希望している方は、派遣になることでどんなデメリットがあるか、よく把握したうえで検討する必要があります。ここでは3つのデメリットについて紹介します。

同じ働きでも正社員に比べて給料は少ない

派遣社員はアルバイトと比べれば時給は高いのですが、正社員と比べると給料は低くなるのが一般的です。その理由は大きく2つです。

①時給制のため、長期連休がある月や、欠勤してしまうと給料に響く
5月のゴールデンウィークをはじめ、8月の盆休みや正月の期間、もともと日数の少ない2月などはどうしても出勤日数が少なくなりがちです。そのため、手取り額が減ってしまいます。

また、欠勤すれば当然その日の給料はゼロです。頑張って半年勤めれば有給休暇が与えられますが、それまでは休んだ分だけ給料に響くことになります。

②賞与や昇給、手当が出ない
正社員はボーナスがありますが、派遣社員にはボーナスはありません。正社員と月給が同じくらいだとしても、賞与で手取り額に差が出ます。

もちろん昇給もありませんし、手当てもほとんどありません。交通費は派遣会社によって出る・出ないがあるらしいのですが、僕の場合、片道約7kmの普通自動車での通勤で、交通費は「1日99円」でした。

雇用が安定しない

派遣社員は、最長でも3年間しか同じ職場で働けないと法律で決まっています。さらに3年間の期限内でも、3ヵ月ごとに契約の更新があります。

僕の場合、3ヵ月ごとの更新は問題なく行なわれましたが、なかには更新されないケースもあるようです。そのため契約更新時期が近づくと、次回も契約が継続されるのか不安に感じる人も多いようです。

そもそも派遣先の会社が派遣社員を雇う理由の一つとして、「仕事の繁忙に合わせて必要な人員を調整したい」というものがあります。そのため、派遣社員の雇用は安定しないわけです。

よしぼう
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逆に3ヵ月更新を逆手にとって、自分に合った仕事かどうか見極めたり、正社員への転職のためのつなぎとして活用したりする手もあります!

社会的信用が低い

派遣社員は契約の期間が決まった働き方のため、正社員と比べて社会的信用がどうしても低くなってしまいます。

例えばクレジットカードを作るにしても、審査が厳しいところでは作ることができませんし、住宅ローンなどの長期のローンは組めない可能性が高いです。

派遣社員の未来・末路

派遣社員になる理由はさまざまですが、「派遣社員は楽だから」とか「とりあえず働かないと収入がなくて困るから」といった考えだけでは、たとえ今はよくても将来の自分を取り巻く状況は厳しくなっていきます。

そのためにも自分の将来を考えた「ライフプラン」を、派遣で働きながらも明確にする必要があります。

よしぼう
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何も考えない、何も行動しないことが、一番危険ですよ!

ここでは、派遣社員の未来や末路について、その一例を解説します。

派遣社員をしながら別の会社の正社員を目指す

僕はこの方法で別の会社の正社員になりました。14年間勤めた工場を退職したのですが、次の就職先はまったく決まっておらず、収入を確保するためにも、まずは派遣社員になった感じでした。

派遣社員をしながら別の会社の正社員を目指すことは、収入を確保しながら転職先をじっくり探せるため、おすすめの方法です。

また言葉は悪いですが、派遣社員でしたら退職するのも正社員と比べて気兼ねなくできます。

派遣先で正社員になる

工場で派遣社員をしながら別の会社に正社員で転職しようと考えていたら、思いのほか派遣先の会社が気に入って、そこで正社員になりたいと思う人もいることでしょう。

ただし、前述のとおり、簡単に派遣先で正社員になれるわけではありません。派遣先で正社員になるには、「派遣先の会社が、派遣会社にお金を払わないといけない」そうです。結構な金額のようで、なかなか現実的ではありません。

ただし、その派遣先で3年勤めた後は金額がゼロになるので、相談次第で可能ですと僕の派遣会社の担当は言っていました。

このやり方で正社員になれれば、派遣先の会社の内情や仕事内容をしっかり把握できた状態で正社員になれるため、また派遣先の会社もあなたの働きぶりや能力を十分に理解したうえで雇ってもくれるため、雇う方と雇われる方のミスマッチが少なくて済みます。

自分の行きたい道が決まるまで派遣の仕事を続ける

自分のやりたいことが見つからず、とりあえず派遣の道を選ぶ方もいます。

自分の理想とする働き方を見つけるためには、より多くの会社や職種を経験しておく方が、間違いなく近道です。

派遣社員は、短期間でいろんな会社や幅広い職種を経験できるため、自分の行きたい道を見つけるには適した働き方といえます。

ただ個人的には、「やりたいことが見つかるまで、とりあえず派遣で・・・」と言っておきながら、ズルズルと何年も経ってしまったということを避けるためにも、きちんと期限を区切って仕事を続けることをお勧めします。

まとめ

本記事では、主に工場派遣の実態やメリット、デメリットとともに、派遣社員の未来・行く末について、自身の経験談を交えて解説しました。

僕も派遣社員時代は居心地がよく、すぐに正社員に転職するつもりが、結局1年間派遣社員をすることになりました。

当初の目的を忘れてしまってずるずると派遣社員の期間が延びた悪い事例ですが、最終的には正社員として転職することができました。

まずは派遣社員になってどうしたいのか?しっかりと目的を持つことが大事です。そして最終的に、希望通りの働き方に近づけるよう、計画的に行動していきましょう。

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